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カエルの楽園
JUGEMテーマ:小説/詩



カエルの楽園
久しぶりに本を読んだ。
帯には百田尚樹氏 最高傑作となっている。
今現在、自分の主張したいことを物語、寓話の形で思う存分言えた、
誰にも邪魔されずに言えたのだから本人大満足の上での最高傑作だと思う。

本人の評価と周りの評価の乖離なんてのは、モノ作ってりゃよくあるハナシで、
オレはこの曲が[最高傑作だぜ!]と思っても聴いてる方は
「ん〜そうか〜?あっちの方が良くねぇ?」みたいなハナシね。

なので、コレが現在、氏の最高傑作かどうかは分からない。
けど、オレは普通に楽しく読めたよ。


内容はネットでも言われてるように、日本の国をカエルの国に見立てて
今の日本が置かれている様々な状況のお話。
主人公は祖国を襲われ命からがら逃げてきた2匹のアマガエル。
多くの仲間たちと旅に出たが途中全員が死んでしまう。
その2匹がたどり着いたのがナパージュという綺麗な水と豊富なエサに囲まれた
ツチガエルの国。

もう、このナパージュってJAPANを後ろから読んだモノでしょ。
アメリカ、中国、在日朝鮮人、自衛隊、九条信者を含めた日本国民等を
カエルの世界に置き換えて話が進んでいく。

すごく読みやすい。子供でもすらすら読める。
こういう風刺小説って言うと「1984年」とかかね。
1984年
そういう類いはちょっと難しいというか、だけど
分かりやすくて簡単に読めちゃうから高尚ではないってのは違うな。
子供でも読めるから問題提起がしやすいのかな。

読んでて
楽園に入り込んでくるウシガエルから
楽園を守ろうとするツチガエルの3兄弟の話があるんだけど、
ナパージュは絶対的な戒律を守っている国なので、この戒律が全てに優先される。
「バカなカエルたちだな。」って、あ、これって日本人か。
こういう風に思わせたら百田氏の勝ちかもね。
もしかして当事者じゃない外からは日本人はバカだなって思われてるのかもしれない。
いや、思われてるんだろうな。そう、こんな風に思わせたら百田氏大勝利じゃないかしら?


 
author:yone, category:読本, 11:54
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桜の森の満開の下
JUGEMテーマ:小説/詩



桜の森の満開の下 / 坂口安吾
桜の森の満開の下

年末から正月三が日なんて飲みっぱなしだ。
TVも下らない番組ばかり。
ってより、あんまりTVは見る方じゃないんだけどね。

で、久しぶりに…そう、ホントに久しぶりに「本」を読んだ


これ何年、いや二十年ぶりくらいか?
しかも、タイトル作ぐらいしか覚えてなかった。

タイトル作もそうだし、「夜長姫と耳男」みたいな寓話。
例えば、グリム、アンデルセンみたいな寓話、童話って実は残酷だ。
「このようにむごたらしく、すくいのないもの、が文学のふるさとだ」
と坂口安吾はエッセイで言っているそうな。
「すくいのないもの」ってキレイなんだよね。美しいもの。

あと、坂口安吾の歴史観も面白かった。
「二流の人」黒田如水を通した秀吉、家康、関ヶ原の人間模様。
「土の中からの話」での農民を通した、日本人考。
歴史小説好きなオレは、もっといろいろ読みたくなったよ。

いやぁ当時、いかにちゃんと読んでなかったか、だな。
「堕落論」も読まないと、かな。


なんだろう? ネットの弊害かね?
なんでもかんでも簡単に、気楽に、考える事もしないもんだから…
って思ったけど、違うね。

横書きの文章に慣れすぎた。
縦書きの小説だから?
本の読み方を忘れちゃってた感じ。

最初は読むのに疲れた。

でもね、やっぱ本を読むって面白いな〜
はまり込んだねぇ、久しぶりに!

「脳みそに汗をかく」気持ちよかった〜

あと、最近はすごいね。
ネットで全文拾えるんだぜ。

それって著作権の関係なのかな。
でもネットだから横書きなんだよね。
紙で、文庫で、縦書きで、読んだ方がいい、とオレは思います。




author:yone, category:読本, 11:49
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三丁目が戦争です
JUGEMテーマ:絵本紹介
JUGEMテーマ:本の紹介


三丁目が戦争です / 作:筒井康隆 画:永井豪
三丁目が戦争です

絵本だ。
と、言っても筒井康隆作の絵本。
元々は1971年に講談社の「創作童話シリーズ」の1冊として出されたもので、これは2004年に出た新装版。

団地に住む男の子のシンスケくんと住宅街に住んでいる女の子、月ちゃんコト山田月子。
団地の弱い男の子と住宅街の強い女の子との間で起こる公園での争い。
それがどんどんエスカレートして大人同士の戦争に発展していくって話。

出版当時、作者の筒井康隆は建売住宅に住んでいたが、隣接していたマンション住民から住宅地建設の反対運動があり、様々なイヤガラセを受けた。
その時のエピソードを元に書いた、とのコト。
さらに1971年当時のベトナム戦争。
子供たちに対して戦争の不毛を教えなければ…という使命感、罪障意識もあったと言っている。

これ、絵本だといって小さい頃に読んだら、結構な衝撃を受けるだろうなぁ。
帯に「絵本史上に残る問題作、堂々の復活」と謳っているがホントに「問題作」だったんだろう。
でも、こういう残酷な話だからこそ、小さいときに読んだ方がいいのかも。
当時の評判はどうだったんだろ?
こんな危ない本は読んじゃダメです!! って感じかな?

当時出ていた装丁。外箱。
三丁目が戦争です-函

三丁目が戦争です-旧

なんと、これ、ある古本屋で99,800円で売ってました。えぇ〜!!??




author:yone, category:読本, 22:53
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暗闇商人
JUGEMテーマ:北朝鮮
JUGEMテーマ:小説全般

暗闇商人 / 深田祐介
暗闇商人

オレが北朝鮮問題について考えるキッカケをつくってくれた本の1冊。

英国留学中の元女優 佐久間浩美は北朝鮮と日本赤衛軍により拉致され平壌に送致される。
さらに、日本赤衛軍はフィリピンの極左団体「新人民軍」と共謀し、
宮井物産マニラ支店長 湧谷昭生を誘拐・監禁し、身代金を要求する。

そう、内容は北朝鮮による「日本人拉致事件」と、
極左団体「日本赤軍」による「若王子支店長誘拐事件」が元ネタ。
上下巻だけど一気に読める。

拉致実行の部署や、北朝鮮国内の様子、
さらに日本赤軍等、世界の極左団体と北朝鮮の関係、
背景として1988年の「ソウルオリンピック」開催前、
そして、北朝鮮建国当時に行われていた「在日同胞北送事業」をからめてあったり、
読んだ時ですらそうだったのに、北朝鮮の実態が解ってきた今となっては強烈なリアリティがある。

小説だから解決に向かって行くあたりの展開は、まぁご愛嬌としても、
北朝鮮による「拉致・誘拐」の実状を世の中に告発したかったのでは?
深田祐介は当時、大丈夫だったのかな?

これが、1990年頃に小説で書かれていたというのがスゴイ。
逆に、当時、確証はハッキリ無かったにしてもここまで推測できたのに、
動かなかった、いや、動けなかった? 日本の当局に怒りというか諦めというか…

北朝鮮問題、特に「日本人拉致問題」の事を知りたい人、必読です。

「若王子氏誘拐事件」についてはここに詳しく載ってます。
愛知学泉大学の研究室のホームページ。
なかなか面白いです。
小林研究室のページ
「地域コミュニティの原像『共同体の光と影』:第3部 国家と超域テロリズム」
author:yone, category:読本, 19:20
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幕末
JUGEMテーマ:歴史小説
JUGEMテーマ:小説全般

幕末 / 司馬遼太郎
幕末

「きっかけ」とは、ほんの些細なこと、の方がおおい。

入浴をする際、書を読むのが常なのだが、
その日、たまたま、自分の書庫ではなく、父のそれから手に取った。
何でもよかったのだが、
「幕末」
ということばが、目を引いた。
「歴史」は好きであったが、それはただの出来事の暗記であり、それ以上でも以下でもない。
暗記という行為が好きだっただけなのかも知れない。
いつものように、湯につかりながら、最初の話「桜田門外の変」を読み始めた。
(おもしろい・・・)
と同時に体が、ふるえた。

目の前に情景が浮かぶような、自分自身がこの物語、この舞台にいるような錯覚。
(この漢達のなんという熱さよ・・・)
湯後、飯もそこそこに一気に読み終えた。

幕末の出来事(それは特に暗殺の話が多い)、12編を綴った短編集。
これが、オレを司馬遼太郎の世界に引きずり込みました。
author:yone, category:読本, 22:06
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英霊の言乃葉
JUGEMテーマ:日本の文化

ここ数年、8月15日は靖国神社に行っている。
が、今年は青森に行ってたので行けなかった。
とても残念。年に一度の事なのに…
なので、8月も終わったし、自分でも再確認をする意味もこめて、
英霊の事について書き記しておこう。

英霊の言乃葉 / 靖国神社編
英霊の言乃葉

これは、国を、家族を、誇りを守る為に戦った祖父たちの言葉を集めたもの。
守るべきものの為に、まさに命を懸けて戦い、そして散っていった祖父たち。

日本を守っていただいて、ありがとうございます。
オレは英霊たちに感謝している。

海軍少佐 永尾 博 命

 父さん 大事な父さん
 母さん 大事な母さん
 永い間、色々とお世話になりました。
 好子、壽子をよろしくお願ひ致します。
 靖国の社頭でお目にかゝりませう。
 では参ります。お身体お大事に

靖国神社じゃダメだ、
別に追悼施設を造れ、
こういう遺書は上から書かされたものだから嘘っぱちだ、等々
こういうコトを言ってる連中は、遊就館の最後の展示室に飾ってある、
英霊たちの遺影と遺書の前で同じことを言ってみろ。
「靖国で会おう」、「次は靖国で」と言って散って行った英霊、1人ひとりに言ってみろ。

この日本を守ってくれた祖父達に、感謝の意を込めて頭を下げる事は日本人として当然の事だ。

靖国神社→http://www.yasukuni.or.jp/
author:yone, category:読本, 19:19
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マジックミラー
JUGEMテーマ:ミステリ

マジックミラー / 有栖川有栖
マジックミラー

さて「新本格御三家」最後の1人、有栖川有栖。
この人だけ名前は知っていた。

ミステリ作家が主人公ってのは「生首にきいてみろ」に似てるけど、
内容はイワユル「西村京太郎モノ」
時刻表のトリックってヤツ。

主人公の元彼女が滋賀県の余呉湖畔の別荘で遺体で発見される。
彼女には古美術商の、これまた主人公の大学の同級生と結婚しているが、
その夫は殺害時刻には博多にいた。
さらにその夫には双子の弟がいるが、彼は岩手の酒井にいたのでアリバイはある。
それを疑う被害者の妹は、主人公と共に探偵に調査を頼む。

鉄道トリック、アリバイ崩しがこの話の醍醐味。
さらに新しい殺人事件が絡み込んでくる辺り、細かいなぁ。

しかし、こういう時刻表とか細かいヤツは読んでて苦手です。
好きな人には堪らないんだろうけど。
最後の最後でちょっと笑っちゃったけど、これは愛嬌ってヤツでしょう。

読んでみると「ミステリ」「推理」モノも面白い。
昔、金田一耕介シリーズをちょっとかじったけど…
ちょっとハマッタかな?
author:yone, category:読本, 17:53
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球界の野良犬
JUGEMテーマ:オススメの本

球界の野良犬 / 愛甲 猛
球界の野良犬

かつてのロッテ、ロッテ・オリオンズの顔、愛甲の自伝。

面白い!!

複雑な生い立ち、遠洋漁業の父、創価信者の母、障害のある兄、
当時、ヨタ高と言われていた横浜高校で全国制覇からプロ野球。

昔のプロ野球ってより、パ・リーグの危なかった頃のニオイがぷんぷん。
ロッテ時代のエピソード、張本、落合、金田監督、10.19のウラ話…
当時のボビー、広岡GMの話や野球賭博、タニマチ、さらにはドーピング…

暴露本っても、自分のコトも開けっぴろげにしてるしね。
当然か、自伝だし。
自伝がたまたま暴露本になっちゃったってコトか。

文章も愛甲自身が書いてるようで、ゴーストライターが書いてる訳じゃないんだろう、決してうまい文章じゃない。
でも、それが逆に読みやすく、すんなりと入ってくる。
プロ野球好きは必読だな。

そして、これが大事。
愛甲猛は野球が大好きだってのがスゴク伝わってきた本でした。
author:yone, category:読本, 09:43
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水車館の殺人
JUGEMテーマ:ミステリ

水車館の殺人 / 綾辻行人
水車館の殺人

法月倫太郎 「生首に聞いてみろ」を読んだ時に、
「新本格御三家」という言葉を知った。
他の二人も読んでみよう、ってことでまずは綾辻行人から。

「○○の殺人」とか「○○殺人事件」とか、このタイトルからもう「ミステリー」
水車館という、上のカバーに描かれた古城然とした場所が「ミステリー」
登場人物も「ミステリー」
館の主は昔の自動車事故で火傷を負い、ゴムの仮面に車椅子。
主の妻は19歳の美少女。
主の父親は著名、有名な幻想画家。
その画を鑑賞するために年に一度、この水車館で鑑賞会が開かれる。
1年前のそのとき、嵐の晩に惨劇は起きた。
今年も画を鑑賞するために水車館に集まる人達。
そして、繰り返される惨劇…

一度も世に出たことの無い父の遺作?
密室からいなくなった男の行方は?
果たしてこの事件の犯人は?

1年前と現在を呼応させながら物語りは進んでいく。
描写も細かいし、館の見取り図なんかも付いてて「謎解き」って感じ。
最後も「あれ!そうか!」ってやられました。

ただね、惜しいのが「探偵役」で出てくる島田潔(36)
これがちっとも魅力的じゃないんだよ。
惹かれないんだな、ちっとも。
内容が面白かった分、このキャラクターがダメだったなぁ。

これは「館シリーズ」っていって他にもある。
「十角館」「迷路館」「人形館」「黒猫館」…等々。
こういうベタなヤツって好きだ。
他のも読んでみたくなった。
法月倫太郎より綾辻行人の方がオレは好きだな。
author:yone, category:読本, 21:08
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13の理由
JUGEMテーマ:注目★BOOK
JUGEMテーマ:小説全般

13の理由 / ジェイ・アッシャー
13の理由

アメリカでベストセラーだそうだ。
ヤングアダルト小説部門、って何だ?ヤングアダルトって?
要するに10代後半から20代真中くらいまで?
何しろ、その部門で賞を総ナメ。
日本以外でも11カ国で翻訳決定!、な小説。

主人公は高校生の「クレイ」。
彼の元に7本のカセットテープが送られてくる。
その内容は、2週間前に自殺した「ハンナ」が、
自分の声で吹き込んだ、自殺に至るまでを語ったものだった。
A,B面で合計13面。
そのハンナの「13の理由」をクレイが1晩かけて聞いていく。という内容。

自殺に至るまでのテープによる独白。
どんどん孤独感を深めていくハンナは、とても悲しくて切なくて、
ただね、テープを送りつけるってのも恨みがましいんじゃねーの?
ってちょっと思ってしまった。
ハンナにはひどいけど…オレに送られたらドウシタライイ?

ひどいイジメに会ったり、ひどい疎外感、孤独感から死を選ぶのも仕方ないのかもしれないが、最初のキッカケって結構些細なことだったりするんだろう。
そういうのって何処で修復できなくなるんだろうかねぇ…
修復するキッカケってのも、また些細なんだろうなぁ。

「ハッ!ウザってぇ!!」って言葉で諦める事を覚えてしまった決して「ヤング」じゃ無い「アダルト」でもいいんだけど、中学、高校生辺りが一番読むといい本じゃないでしょうか。
オレももっとガキの頃に読んでたら、また違った感想持つだろう。
author:yone, category:読本, 08:19
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